2009年03月12日

沖縄安宿滞在記 3

沖縄安宿滞在記 3

巨大うつぼを吊り上げて意気消沈していた僕達は、もはやただの惰性で釣りを続けていました。
あたりも暗くなり始めたその頃。
ある戦友の竿に大きな当たりが!

「キタキタキターーーーー!!!」

それいけっとばかりに引き上げた先には、ナント鯛っぽい旨そうな魚が食いついているではないですか!!しかも大きさも30センチ以上あって、食べ応えがありそうです。

「やったーー!!俺たちはついにやったぞ!今夜はこいつがおかずだ!!」

さっきまで沈んでいた気分も何処へやら、鬼の首を取ったかのような勢いで宿に帰り着きました。

僕は釣った仲間からその鯛らしき魚を受け取り、みんなの要望を聞いて塩焼きにしました。
ご飯と味噌汁と野菜炒めにあわせて、釣りに行った仲間全員で戦果を分け合いました。

「ウマッ!!超旨い!!」
「いやーやはり魚はおいしいねー」
「粘って釣った甲斐があったね!」
「ただでこんな魚食えるんだから、またいきたいねー」

満腹になり、食後に談笑していると、ある一人の仲間がふとこんな事を言い出しました。

「そういえば、あの魚結局なんて魚だったんだろ?」

「知らないけど、鯛っぽいから大丈夫じゃん?」
「旨かったし。」

魚の名前なんぞ気にも留めないみんなを尻目に、その仲間はインターネットで魚の名前を調べ始めました。

「…なあ…もしかして、、、、俺たちが食べたの、これ…??」

不安そうな彼の声に、皆が画面に食いつきます。
そこには…

バラフエダイ
眼前部に溝がある。口が大きく、全体が鮮やかな紅色に輝くのが特徴。沖縄の方では、地方名・別名で「アカナー」とも言う。食中毒を引き起こすシガテラ毒魚として有名であり、通常食用にはしない。


Σ( ̄□ ̄;)


「そんなばかなぁああぁあ!!」
「どうすんだよ!もう全部食っちまったじゃねーか!!」
「俺明日面接なのに中毒起こしたらシャレにならねーよ!!」
「だから俺は釣りはいやだってあれほど×#☆!”」

仲間が戦利品として撮影した魚の携帯写真と画面のバラフエダイを見比べれば見比べるほど、間違いない事が確認できます。
身体の特徴も全て一致。


終わった…


そんな想いが仲間の間に渦巻き、いつ症状が出るのかと皆で恐怖の一夜を明かしました。。。。。
その後に起こったことは皆さんのご想像にお任せします。

くれぐれも素人の釣りにはお気をつけ下さい。

就職前の安宿の想い出のヒトコマでした。

横山哲也



Posted by ライサポ事務局 at 14:17│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。